


霜月まつりは様々なお面を付けた被り手達が舞い踊りながら釜湯掛けを行うお祭りで旧暦の11月の霜月に行われていました。現代では12月に神楽の音が響きます。
由来は諸説ありますが、霜月には冬至があり太陽の衰弱により自然も衰弱する時期と考えられていました。この時期に神様にお湯を奉納し湯を浴びていただく事で穢れを祓い、清らかな魂で生まれ変わって頂き再生を願う神事とされています。
歴史は古く清和天皇の貞観年中(859~876)に宮廷で行われていた祭事を模した湯立がほぼ原型のまま伝承されていると言われています。その様式は伊勢神宮の湯立の系統を引いております。
また、元和年間にこの地で滅びた遠山土佐守一族の霊を鎮める鎮魂の儀式が後から加えられた、という見方を研究者達はしています。



神々が湯治に訪れるというこのアイディアにはモデルとなった祭りがあるのだという。長野県南部の天竜川流域、南信濃村と天龍村に伝わる霜月祭(地域によっては違う名称で呼ばれる)がそれで、宮崎駿監督はテレビでこの祭りの存在を知って強い影響を受けたのだそう
徳間書店『千と千尋の神隠し ロマンアルバム』より

祭りが盛り上がりをみせるのは、様々な面(おもて)が登場する頃です。この頃から観客の数も増え、社の中は熱気であふれかえります。登場する面は各神社それぞれ特徴をもっており面の数も異なります。まるで、人間の様に様々な表情を見せてくれます。 また、寒さと暗闇と静寂の中で延々と行われる神事で、「さむい、ねむい、けむい」がうたい文句とも言われています。 このうたい文句からも神様へ親近感を感じます。

煮えたぎる釜の湯を素手ではねかける「湯切り」で祭りは最大の見せ場を迎えます。神々は体を浄め、癒される為、豪快に湯切りを行います。霜月祭は周囲にいる人間も神々と一緒に癒される神事でもあります。
湯切りの後、四面(よおもて)が、独特の太鼓のリズムとヨーセヨーセの掛け声にあわせて、観客の中を飛び回りだすと祭りの興奮も最高潮を迎えます。
- 氏神様(地元の神様)の神事を含めた時間帯です。
- 見学の場合は、午後5時以降がよいといわれていますが、翌朝まで行う神社は午後7時以降からが良いようです。
- 時間帯は、あくまでも目安としてください。1時間以上早めに行くのが無難かと思われます。
- 霜月まつりを行うには、莫大な経費がかかります。この経費は、まつりに訪れる人々の芳志でまかなわれています。観光や研究で見に来られる方々も、できましたら2,000~3,000円で結構ですので、奉納していただけますと、まつりの運営に役立つことと思います。


本年度の日程は遠山郷観光協会のサイトをご確認ください。
|
日程 |
神社 |
本祭りの |
釜数 |
面数 |
面の登場する |
---|---|---|---|---|---|---|
木沢 |
12/1 |
中立/稲荷神社 |
12:00~0:00 |
2 |
25 |
21:00~ |
12月の第一土曜日 |
上島/白山神社 |
当分の間休止 |
2 |
35 |
- |
|
12月の第一日曜日 |
小道木/熊野神社 |
13:00~23:00 |
2 |
37 |
19:00 |
|
12月の第二土曜日 |
木沢/正八幡神社 |
16:30~6:00 |
3 |
32 |
2:30~3:00 |
|
12/16 |
須沢/ |
当分の間休止 |
2 |
29 |
- |
|
和田 |
12/13 |
和田/諏訪神社 |
12:30~0:00 |
1 |
41※ |
21:00~ |
12/15 |
尾野島(八重河内)/ |
13:00~0:00 |
1 |
41※ |
21:00~ |
|
12/23 |
大町/遠山天満宮 |
当分の間休止 |
1 |
41※ |
- |
|
上村 |
12月の第一土曜日 |
中郷/正八幡宮 |
11:00~6:30 |
2 |
16 |
5:00~ |
12/11 |
上町/正八幡宮 |
11:00~7:00 |
2 |
17 |
5:30~ |
|
12/13 |
下栗/拾五社大明神 |
9:00 ~5:00 |
2 |
40 |
0:00~ |
|
12/14 |
程野/八幡神社 |
11:00~6:00 |
2 |
15 |
4:30 ~ |